二級ボイラー「実戦問題200」新版
サンプル
【目 次】
第1編 ボイラーの構造・・・・・P1~ P20
第2件 ボイラーの取扱い・・・・P1~ P20
第3編 燃料と燃焼・・・・・・・P1~ P20
第4編 関係法令 ・・・・・・・P1~ P24
【編集方針】
数年間にわたる実績と好評の「実戦問題160」の後続商品として、新規問題からなる「実戦問題Ⅱ」は、05年10月10日に完成しました。発売以来、新規問題を求める受験者にご利用頂いてきました。
○その後、最新の公表問題と標準問題の精鋭を加えて改訂増強を行い「実戦問題200」としました。
○公表問題(H18年04月)を加えるとともに、ボイラー技士試験初挑戦の方にも取り付き易いよう分かりやすい解説を付け、「実戦問題240」解説付きといたしました。
○この度、公表問題(H19年10月)を加えるとともに、「実戦問題240」を全面的に見直し、
「実戦問題200」新版 として生まれ変わりました。(H23年4月)
○本教材を反復学習することで、二級ボイラー技士試験に必要な最低限の知識が身につくと確信いたします。自信を持って受験に臨んでください。
○「重要問題200」新版も併せてご愛用下さい。
二級ボイラー技士・「実戦問題200」新版
【第1編 ボイラーの構造】
1.1熱及び蒸気
問1.熱及び蒸気に関し、次のうち誤っているものはどれか。(H19.10公表)
(1)760mmの高さの水銀柱がその底面に及ぼす圧力を標準大気圧(1atm)といい、1013hPaに相当する。
(3)単位質量の物体の温度を1℃だけ高めるのに要する熱量を、その物体の比熱という。
(5)比体積の逆数、すなわち、体積1㎥ 当たりの質量(1㎏)を密度という。
問2. 熱及び蒸気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(H18.4公表)
(1)飽和水から飽和蒸気になるまでに費やされる熱を、潜熱という。
(2)蒸発熱は、圧力が高くなるほど小さくなり、臨界圧力に達すると0になる。
(3)1 k g の水、蒸気などの全熱量を、比エンタルピ[kJ/k g]という。
(4)過熱蒸気とは、乾き飽和蒸気のことである。
(5)標準大気圧のときの水の飽和温度は、100℃で、圧力が高くなるに従って飽和温度は高くなる。
問3.熱及び蒸気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(H16.10公表) (H16.4公表)
(1)熱伝達率は固体表面の状態、流れの状態及び温度が一定ならば、流体の種類に関係なく一定である。
(2)一般に、質量1kgの水の温度1℃高めるのに要する熱量は4.187kJである。
(3)過熱蒸気は、乾き飽和蒸気を更に加熱したものである。
(4)水の蒸発熱は、圧力が高くなるほど小さくなる。
(5)比熱の小さい物体は、同じ熱量を加えたとき、比熱の大きい物体より温度の上がり方が大きい。
問4. 伝熱に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(H17.10公表)
(1)伝熱作用は、熱伝導、熱伝達、放射伝熱の三つに分けることができる。
(2)液体や気体が固体壁に接触して、固体壁との間で熱が移動する現象を熱伝達という。
(3)固体壁を通して高温流体から低温流体へ熱が移動する現象を熱貫流又は熱通過という。
(4)熱貫流は、一般に熱伝達及び熱伝導が総合されたものである。
(5)空間を隔てて相対している物体間に熱が移動する現象を対流伝熱という。
問5.ボイラーの容量及び効率に関し、次のうち誤っているものはどれか。(H19.10公表)
(1)蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量(kg/h又はt/h)で示される。
(2)蒸気の発生に要する熱量は、蒸気の圧力、温度及び給水の温度によって異なる。
(3)換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるのに要した熱量を基準状態の熱量に換算して求めたものである。
(4)換算蒸発量Geは、Gを実際蒸発量(kg/h)、h1、h2をそれぞれ給水及び発生蒸気の
比エンタルピ(kJ/kg)とすると次の式で求められる。
Ge = G(h1+h2)/ 2257 (kg/h)
(5)ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。
1.2ボイラーの種類
問6.立てボイラーに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(H16.4公表)
(1)多管式は、伝熱面積を増やすために火室管板と胴上部管板との間に多数の煙管を設けたものである。
(2)小形のため、内部掃除や点検に便利である。
(3)狭い場所に設置でき、据付けが簡単で、移設も容易である。
(4)構造上水面が狭いので、発生蒸気中に含まれる水分が多くなりやすい。
(5)ボイラー効率が低いため、ごく小容量のものに用いられる。
問7.炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。(H19.10公表)
(1)内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波形炉筒及び煙管群を組み合わせてできている。
(2)煙管ボイラーに比べて効率がよく85~90%に及ぶものがある。
(3)水管ボイラーに比べて伝熱面積当たりの保有水量が少ないので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間が短い。
(4)加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を上げているものがある。
(5)戻り燃焼方式を採用して、燃焼効率を高めているものがある。
問8.炉筒煙管ボイラーに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(H18.4公表)
(1)すべての組立てを製造工場で行い、パッケージ形式としたものが多い。
(2)外だき式ボイラーのため、戻り燃焼方式は採用できない。
(3)自動発停及び自動制御装置を設け、自動化されたものが多く製作されている。
(4)加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして、燃焼効率を上げているものもある。
(5)煙管に伝熱効果の大きい特殊管(スパイラル管)を採用したものがある。
解 答と解説
二級ボイラー「実戦問題200」新版
第1編 ボイラーの構造注)解説文中のページ数について:二級ボイラー技士教本(日本ボイラ協会)の概略関係ページを参考までに示す。
問1.熱及び蒸気について
解説:P2
(2)圧力計に表れる圧力をゲージ圧力といい、その値に大気圧を加えたものを絶対圧力という。
他は正しい。
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問2.熱及び蒸気について
解答(4)
乾き飽和蒸気を更に熱すると温度は上昇する。圧力に相当した飽和蒸気より高い温度の蒸気を過熱蒸気という。P7参照(二級ボイラー技士教本―日本ボイラ協会・・以下同じ)
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問3.熱及び蒸気について
解答(1)
熱伝達率は流体の種類、表面の状態、流れの状態、温度などによって変化する。P9
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問4.伝熱について
◎出題頻度大
解答(5)
(1)伝熱作用は、熱伝導、熱伝達、放射伝熱の三つに分けることができる。
(2)液体や気体が固体壁に接触して、固体壁との間で熱が移動する現象を熱伝達という。
(3)固体壁を通して高温流体から低温流体へ熱が移動する現象を熱貫流又は熱通過という。
(4)熱貫流は、一般に熱伝達及び熱伝導が総合されたものである。
(5)空間を隔てて相対している物体間に熱が移動する現象「放射伝熱」をという。P9参照
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問5.ボイラーの容量及び効率について
解答:4
解説:★注目問題 P13
(4)換算蒸発量Ge = G(h1+h2)/ 2257 (kg/h) は、誤り。
→Ge = G(h1-h2)/ 2257 (kg/h) が正しい。
換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるのに要した熱量を基準状態の熱量で除してして求めたものである。
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問6.立てボイラーについて
解答(2)
小形のため、内部掃除及び点検に不便である。P16
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問7.炉筒煙管ボイラーについて
解答:3
解説:P15、18~21
(3)水管ボイラーに比べて伝熱面積当たりの保有水量が多いので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間がかかる。
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問8.炉筒煙管ボイラーについて
解答(2)
炉筒煙管ボイラーは内だき式ボイラーであり、戻り燃焼方式が採用される。p18参照