二級ボイラー技士試験(H27年10月公表)

(ボイラーの構造に関する知識)

問題 1.

(ボイラーの構造に関する知識)

問1 次の文中の(  )内に入れる Aの数字及びBの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「標準大気圧の下で、質量1kgの水の温度を1K( 1℃)だけ高めるために必要な熱量は約( A )kJであるから、水の( B )は約( A )kJ/(kg・K)である。」

        A              B

(1) 2257.0         比熱
(2)  419. 0      顕熱
(3)  419.0      比熱
(4)    4.2         比熱
(5)    4.2      顕熱

問題 2.

問2 ボイラーの容量及び効率について、誤っているものは次のうちどれか。

(1)蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1 時間に発生する蒸発量で示される。
(2)蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。
(3)換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるために要した熱量を、2257 kJ/kgで除したものである。
(4)ボイラー効率は、実際蒸発量を全供給熱量で除したものである。
(5)ボイラー効率を算定するとき、燃料の発熱量は、一般に低発熱量を用いる。

問題 3.

問3 ボイラーの鏡板について、誤っているものは次のうちどれか。

(1)鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管板という。
(2) 鏡板は、その形状によって、平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板及び全半球形鏡板に分けられる。
(3) 平鏡板は、内部の圧力によって曲げ応力が生じるので、大径のものや圧力の高いものはステーによって補強する。
(4) 皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っている。
(5) 半だ円体形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、全半球形鏡板に比べて強度が強い。

問題 4.

問4 ボイラーに空気予熱器を設置した場合の利点として、誤っているものは次のうちどれか。

(1) ボイラー効率が上昇する。
(2) 燃焼状態が良好になる。
(3) 炉内伝熱管の熱吸収量が多くなる。
(4) 水分の多い低品位燃料の燃焼効率が上昇する。
(5) ボイラーへの給水温度が上昇する。

問題 5.

問5 ボイラーに使用する計測器について、誤っているものは次のうちどれか。

(1)面積式流量計は、垂直に置かれたテーパ管内のフロートが流量の変化に応じて上下に移動し、テーパ管とフロートの間の環状面積が流量に比例することを利用している。
(2) 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量に比例する圧力差が生じることを利用している。
(3) 容積式流量計は、だ円形のケーシングの中でだ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
(4)平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光線が通って黒色に見え、蒸気部は反射されて白色に光って見える。
(5) U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示す。

問題 6.

問6 ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。

(1)渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
(2)渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
(3)インゼクタは、蒸気の噴射カを利用して給水するものである。
(4) 給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラーに近い側に給水弁を取り付ける。
(5) 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。

問題 7.

問7 貫流ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

(1)管系だけで構成され、蒸気ドラム及び水ドラムを要しない。
(2)給水ポンプによって管系の一端から押し込まれた水が、エコノマイザ、蒸発部、過熱部を順次貫流して、他端から所要の蒸気が取り出される。
(3)細い管内で給水のほとんどが蒸発するので、十分な処理を行った給水を使用しなくてよい。
(4)管を自由に配置できるので、全体をコンパクトな構造にすることができる。
(5)負荷変動によって大きい圧力変動を生じやすいので、応答の速い給水量及び燃料量の自動制御装置を必要とする。

問題 8.

問8 炉筒煙管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

(1)内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波形炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
(2)水管ボイラーに比べ、伝熱面積当たりの保有水量が小さいので、起動から所要蒸気発生までの時間が短い。
(3)水管ボイラーに比べ、負荷変動による圧力変動が小さい。
(4)戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
(5)すべての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。

問題 9.

問9 ボイラーの水位検出器について、誤っているものは次のうちどれか。

(1)水位検出器は、原則として、2個以上取り付け、水位検出方式は互いに異なるものが望ましい。
(2)水位検出器の水側連絡管は、他の水位検出器の水側連絡管と共用しない。
(3)水位検出器の水側連絡管に設けるバルブ又はコックは、直流形の構造とする。
(4)水位検出器の水側連絡管は、呼び径 20A以下の管を使用する。
(5)水位検出器の水側連絡管、蒸気側連絡管及び排水管に設けるバルブ又はコックは、開閉状態が外部から明確に識別できるものとする。

問題 10.

問10 油だきボイラーの自動制御用機器とその構成部分との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

     機器          構成部分

(1)主安全制御器・・・・・・・  安全スイッチ
(2)火炎検出器・・・・・・・・    バイメタル
(3)温水温度調節器・・・・・・ 感温体
(4)蒸気圧力調節器・・・・・・ ベローズ
(5)ダンパ開度調節器・・・・・   コントロールモータ